フライト

Air New Zealandに見るインバウンド対応

ニュージーランド・オーストラリアの出張に行ってきました。

できるだけ安いチケットを自分で調べて手配せよという弊社の規定に則りSkyscannerで航空券を調べた結果、ゴールデンウィークを外れていたこともあり、経由便でも直行便でもほぼ同じ価格。先にオークランドに入る旅程だったことと、スターアライアンスなのでニュージーランド航空を選択しました。
ちなみに他の選択肢としては、JALかQANTASでシドニーに入るパターンが現実的です。

これまで、ニュージーランドもオーストラリアも行ったことがなかったので、どんなもんかなあと思いながら空港に到着すると…

機体かっこいい!!(写真撮り損ねました。。。リンクは公式。)

リンク先の画像のとおり、All Blacksをイメージしたのか、真っ黒のペイント。
外観ではわかりませんでしたが、最新の787-9でした。JALでは今年3月、ANAでは国際線では来年から導入される機種です。
内装面では、エコノミーでもフットレストが座面と水平まで持ち上がり、座席の横3列を繋げて使用できるSkycouchという席があるなど、新しい試みがなされていました。帰国の際に隣の夫婦が使用しており、さすがに多少窮屈そうではありましたが、横になれるというのは大きなアドバンテージです。

また、ソフト面では、既に有名になった感もありますが、機内安全ビデオの凝りよう。

始めての飛行機!というのならいざ知らず、機内安全ビデオなんてのは見たくて見るものではないわけです。あれが若干不安を煽るようなところもありますし。飛行機に乗りなれると、あれが始まる頃には大体寝付いていたりするのですが、このビデオは引き込まれます。

帰国便では、プロサーファーを起用したビデオに切り替わっていました。
これも見ていてワクワクしますし、アウトドアスポーツが盛んなニュージーランドのイメージをうまく汲んでいると思います。

こういった、自国がどう見えているかというイメージを意識した上でサービスを作っていくということは、インバウンド対応として非常に重要なことであるように思います。そのイメージがステレオタイプであったとしても、いい意味で期待を裏切らないことで訪問者に安心感を与えることができるのではないかと。

日本は今後否が応にもインバウンド対応力の向上に取り組まなければならないわけで、「見せ方」にもっと意識的になることは課題のひとつだと感じます。おもてなしというコンセプトは通底する理念として間違っていませんが、それをわかりやすくするパッケージは必要だと思うのです。

日本人が見て、多少やり過ぎ感があるくらいでもいいと思うのです。映画のKill Billでユマ・サーマンが日本に渡るシーンで、飛行機の座席に堂々と日本刀が置いてあり(しかもご丁寧に日本刀ホルダーに収納されている…)爆笑した覚えがありますが、突っ込みどころを残すぐらいが面白いと個人的には思います。

簡単に言えば、忍者や侍や芸者、力士が出てくる機内安全ビデオを作り、CAが和服っぽい制服を着たキャリアがあれば、ネットで拡散して相当集客できるんじゃないかと思うわけです。スカートが短すぎるみたくイヤらしさのある話でもないので、イメージを損ねるという恐れも少ないでしょう。

スカイマークあたりが採用しませんかね?

ともかく、航空会社だけでなく、今後どんなサービスも何かに特化して差別化できないところはジリ貧になっていくでしょう。インバウンド市場がより重要になっていることからも、見せ方というのは非常に大切なポイントだなと感じたのでした。

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