海外出張・海外旅行でSIMフリー端末を使いたい… どのキャリアが一番つながるかを調べる方法。
海外に滞在する際に気になる出費のひとつに通信費があります。最近は無料でWi-fiが使えるホテルや公共機関、レストラン等も増えていますが、使える時間が限られていたり、速度が遅かったり、またセキュリティ上の懸念もあります。
無線LANは、電波を使って情報をやり取りするため、ケーブルを気にすることなくインターネットが利用できます。最近では、 パソコンからだけではなくスマートフォンから無線 LANが利用されることも増えています。しかし便利さの反面、適切な情報 セキュリティ対策を取らずにいると、電波の届くところから気がつかないうちに通信内容が盗み見られたり、無断で無線 LAN のアクセスポイント(親機)が悪用されてウイルスの配布等に使われたりすることがあります。
(参考: 総務省 リンク先PDF)
特に仕事で使うのであれば、できればフリーのWi-fiスポット利用は避けたいところです。こうした点を考えると、無料のWi-fiには実質色々な制限がかかります。
一方で、国際ローミングを使うという手もあります。主要な渡航先では、だいたい日本のキャリアと乗り入れをしているキャリアの通信網を利用してインターネットに接続することができます。ただし、海外パケット通信には1日あたり3千円ほどの出費がかかってきます。
キャリア | サービス名 | 料金 | 提携先 |
---|---|---|---|
Docomo | 海外パケ・ホーダイ | 0~1,980円/日(20万パケット=約24.4MBまで) 2,980円/日(20万パケット=約24.4MBから) *日本時間基準 | 対象事業者 |
au | 海外ダブル定額 | 0~1,980円/日(20万パケット=約24.4MBまで) 2,980円/日(20万パケット=約24.4MBから) *日本時間基準 | 対象事業者 |
Softbank | 海外パケットし放題 | 0~1,980円/日(25MBまで) 2,980円/日(25MBから) *日本時間基準 | 対象事業者 |
どのキャリアも料金設定は横並び。
空港を降りてすぐに接続ができ、街中でも利用できる利便性は高いですが、コストは安くありません。うっかり対象外のキャリアに繋いでしまうと、パケ死のリスクもあります。
そこで候補に上がってくるのがプリペイドSIMカードです。SIMロックフリーの端末を持っていれば、現地でプリペイドSIMカードを購入してアクティベーションすれば、現地の通信網を利用し、現地価格で価格で通話やデータ通信ができます。SIMフリー端末は選択肢も増えてきていますし、2015年5月1日からはキャリアで購入した端末についても、一定期間を経た後ならSIMロックを解除できるようになりました。こちらの記事でも書きましたが、iPadも2015年5月1日以降に発売されたものであれば、後からSIMロック解除ができます。
(参考: 日経BP SIMロック解除義務化がついにスタート! 押さえておくべき「五つの知識」)
そこで気になるのが、滞在先で最も繋がりやすいキャリアはどれかということ。せっかくプリペイドSIMを購入しても、滞在先で繋がらなければ無駄になってしまいます。
そこで参考にしたいサイトがこちら。
Sensorly
調べたい地域を入力してキャリアを選ぶと、ヒートマップのような形で通信可能なエリアが表示されます。Sensorlyは接続速度測定アプリも提供しており、その測定結果を集め、通信可能エリアに反映させているようです。
試しにデュッセルドルフの通信エリアを見てみます。3大キャリアで比較してみましょう。
2G, 3Gの通信エリアも確認できます。プリペイドSIMは、キャリアによっては3Gの通信網までしか使えなかったりするので、あわせて確認しておいたほうがベター。
こちらはO2の4Gエリア。
最後に、Vodafoneの4Gエリア。
比べてみると、デュッセルドルフではVodafoneのカバーエリアが最も広そうです。
一方で、このマップが必ずしもカバーエリアと一致しているというわけでもなさそうです。試しに東京駅周辺を見てみます。
NTT docomoの4G(LTE)。
auのの4G(LTE)。
Softbankの4G(LTE)。
この中ではdocomoが最もカバーエリアが広いようですが、色がついていないエリアは繋がらないということでもなさそうです。実はカバーエリアが狭いように見えるキャリアの方が、実際は繋がりやすいということがないわけでもなさそうです。
しかし、海外出張や海外旅行においては、このエリアは繋がるだろうという手がかりは得ておきたいもの。こちらのサイトであれば簡単に比較検討ができるので、海外でプリペイドSIMを利用する際のキャリア選びの一助になるかと思います。
アプリはこちら。
ですが、接続速度測定以外の機能はどうもうまく使えません…
通信可能エリアマップの確認は、ブラウザから行う必要がありそうです。
アプリが広く使われていくことで、通信可能エリアの表示もより正確になっていくはずなので、今後の改善に期待したいところです。